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COPDは、慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)と呼ばれ、日本には500万人以上のCOPD患者さんがいると推定されています。
COPDは、タバコなどの有害な空気を吸い込むことによって、空気の通り道である気道(気管支)や、酸素の交換を行う肺(肺胞)などに障害が生じる病気です。その結果、空気の出し入れがうまくいかなくなるので、通常の呼吸ができなくなり、息切れが起こります。
長期間にわたる喫煙習慣が主な原因であることから、COPDは“肺の生活習慣病”といわれ、社会的にも注目を浴びています。
厚生労働省発表の2006年日本における死亡原因としてCOPDは10位となっています。特に男性では8位となっております。COPDの患者さん(診断さ れている患者さんは)は22.3万人ですが、実際には推定で500万人以上と報告されており、多くの患者さんが診断されていなく、十分な治療が受けられて いないのが現状です。
COPDは症状に気づかず、発見が遅れがちな病気です。 40歳以上で喫煙歴があり下記のような症状があったときには、COPDを疑って早めに病院を受診しましょう。
*特に体を動かしたとき、例えば階段を上り下りするときや坂道を上るときに強く息切れを感じます。また、同年代の人と一緒に歩いていて、他の人より歩くペースが遅れてしまう、といったこともみられます。
*しつこく続く慢性の咳と痰や、風邪を引いたときや運動をしたときの喘鳴(ぜいぜいする)も、COPDの症状です。
*口すぼめ呼吸(体を動かして息切れを感じたときに、意識的に口をすぼめて呼吸する)
*ビヤ樽状の胸部(胸の前後の幅が増大し、上体が樽のような形状になる)
肺機能検査は、上記写真にあるスパイロメーターという機械を用いて行います。
この検査は、最大限に息を吸えるだけ吸い、それを思い切り強く吐き出した空気の
最大量「努力肺活量」(FVC)と、最初の1秒間に吐き出せる空気の量「1秒量」(FEV1)を測定し、「1秒量」を「努力肺活量」で割った「1秒率」(FEV1%)を算出します。 この1秒率が70%未満の場合は、COPDの可能性があります。
また肺年齢については、COPDの診断に使う1秒率、身長、性別などから算出します。上記写真の機械に情報を入力した上で肺機能検査を施行すると肺年齢が算出されます。
禁煙:治療の基本ですのでまずは禁煙を強く勧めさせていただきます。
ワクチン接種:特に肺炎球菌ワクチン、季節性のインフルエンザワクチンの接種は大切です。
薬物療法:息切れをやわらげ、運動能力を高めます。気管支を広げる吸入薬や内服薬や去痰薬などがよく使われます。
在宅酸素療法:COPDが進行し、低酸素血症になったときに導入します。