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禁煙治療
当院では「ニコチン依存症管理料の施設基準」を申請し、保険診療のできる禁煙治療医療機関として認可されています。喫煙を今すぐやめたい方・やめたいけどやめられない方に対し、禁煙のお手伝いができればと考えております。
保険適応となる条件
1.直ちに禁煙をしようと考えていること
2.ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)が5点以上であること
3.ブリンクマン指数(1日喫煙本数×喫煙年数)が200以上であること
4.禁煙治療を受けることを文章により同意していること
この4点に当てはまる患者様に対し「禁煙治療のための標準手順書」に準拠し治療を行います。
治療の手順は、初回診察時に現在の喫煙状況等を確認させていただき、呼気一酸化炭素濃度測定等の検査を行います。
禁煙治療薬(チャンピックスかニコチネルTTS)の選択に関してはそれぞれの利点、欠点について説明させていただいた上でどちらの薬を使うか決定します。
外来診察に関してはは初回診察の後「2・4・8・12週間後」の計5回の診察をさせていただき禁煙状況の確認や今後のアドバイス等を行い、禁煙への道筋を一緒に考えて参ります。
なおこの4点に当てはまらない患者様にも自由診療での治療を行っておりますのでお気軽に当院までお問い合わせください。
1. 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
2. 禁煙や本数を減らそうと試みてできなかったことがありましたか。
3. 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
4. 禁煙したり本数を減らそうとし時に、次のどれかがありましたか。(イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
5. 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
6. 重い病気にかかって、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
7. タバコのために健康問題が起きていることがわかっていても吸うことがありましたか。
8. タバコのために精神的問題が起きているとわかっていても吸うことがありましたか。
9. 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
10. タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
はい-1点 いいえ-0点 として計5点以上の場合はニコチン依存症である可能性が高いといえます。
バレニクリン(チャンピックス)について
ニコチンを含まない禁煙補助薬です。脳内のニコチン受容体に作用し禁煙効果を発揮します。
作用機序
たばこのニコチンがニコチン受容体に結合するのを妨げるため、服用中にたばこを吸っても満足感が得られにくくなります。
バレニクリンがニコチン受容体に結合することにより少量のドパミンが放出され、禁煙に伴う離脱症状やたばこに対する切望感を軽減します。
・病院で処方され、健康保険が使えます。
・内服開始後1週間は喫煙してもかまいませんが薬の効果によりたばこを吸ってもおいしくないと感じるようになります。
・禁煙開始日は内服開始後8日目となります。
・バレニクリンは最初の3日間は0.5mgの錠剤を1日1錠服用します。その後4日目から7日目までは0.5mgの錠剤を1日2錠 朝、夕と内服します。禁煙開始日の8日目より1.0mgの錠剤を 朝,夕 2錠内服とし以後12週目まで内服を継続します。
・バレニクリンは時に副作用として吐き気、便秘、悪夢などの症状を認める事があります。そのような場合は薬を減量したり吐き気止めや便秘薬などの追加の処方を行い対処します。
ニコチンパッチ(ニコチネルTTS)について
・健康保険が使えます。
・薬局でも購入できます(自費)。
・毎日1枚皮膚に貼ります。
・局所の副作用として貼付部のかゆみ、かぶれまた全身性の副作用としては吐き気、不眠、頭痛などを引き起こす事があります。
・ニコチネルTTS(30mg)4週間、・ニコチネルTTS(20mg)2週間、・ニコチネルTTS(10mg)2週間のトータル8週間投与が標準的な使用法です。
5回の通院の合計費用は概ね以下の通りです。(3割負担の方の場合です。)
初診料+再診料+ニコチン依存管理料
自己負担3割として6170円
禁煙補助薬として下記のうち1つを使用
1、ニコチンパッチ(貼付薬)標準的な使用法で8週間)
自己負担3割として7030円
2、バレニクリン(内服薬、標準的な使用法で12週間)
自己負担3割として13120円
合計費用;禁煙外来合計、3割自己負担で約13000~20000円です。